Kontosi 恋愛エッセイ 〜高1編 春〜


高校1年。
中学を卒業してそれぞれ自分の進路に向けて歩みだした。
僕は推薦で高校受験に合格して、みんなよりは少し早く終わった。
中学の頃から大学に行きたいと明確に持っていたわけではなかったけど、
まだ、将来を漠然としか考えていなかったから、高校で将来を少し具体的にして、
それから進学なのか考えればいいと思って高校は普通科に進学した。



僕の高校はまだ創立して5年くらいで新しい高校だった。
また、普通科のほかに、総合学科という新しい学科が設置されていた。
普通科は男子と女子が半分の割合になっている。
でも、総合学科は女子に人気で8割近くは女子が占めている。



そんな高校に入学して、同じ中学の人とも1年のときに同じクラスになった。
最初は同じ中学だった男子4人くらいで固まっていた。
中学のときからすれば高校は憧れ。
制服を着て自由に歩きまわれる。
入学してほとんど毎日放課後には4人くらいで駅周辺をプラプラ歩いたり、
学校に残って教室でまだそんなに仲良くない女子と話しながら、過ごしていた。
今思えば、懐かしい。



普通科と総合学科と学科は違っても、教室があるのは同じフロアで、
特別分けられているわけでもないので、総合学科のほうの知り合いとも話していた。



そんなある日、廊下である人とすれ違った。
思わず振り返った。
考えたら小学から、中学に進むときに、町によって二つの中学に進む人たちと分かれた。
その人は僕とは違う中学に進んだ。
小学のときの記憶しかないけど、5,6年のときに同じクラスだったので覚えている。
その彼女も小学からそんなに変わらない雰囲気だったのですぐわかったんだと思う。
その彼女は昔から元気で、少し男っ気が入った感じだ。
小学のときの記憶がないから今はよくわからなかったけど、
雰囲気は変わってないと思った。



それから少しして、放課後に廊下ですれ違いそうになったとき、
向こうは半分気づいている感じで見てきた。
どっちから話しかけたかはわからないけど、少し廊下で話した。
それからは、その彼女は総合学科のほうだったので選択授業も別で、普段の学校生活はめったに会わなかった。



でも、今考えるとほんとに暇だったのか、みんなとしゃべるのが面白かったのか、
毎日のように学校にはよく残っていた。
ちょうど廊下にいるときに、その彼女と会ったので少し話すことになった。
彼女はこれから確か、本屋に行くけど、チャリがないということでチャリを貸してと頼まれたと思う。
そんなんで、その本屋まで貸してあげたり、中学が一緒じゃないわりにはすぐに仲良くなった。



小学はあんまり自分を隠さないと思う。
中学では思春期になって自分をよく隠したり、本心とは違うことに同調したりすると思う。
自分も周りが気になって自分というものを見失いそうになったりもした。
そんな小学の彼女を知っていたからすぐにわかったんだと思う。
ただ変わったことは少し大人になって相手の気持ちを考えられるようになったと思う。
お互い中学が違うから、中学での話もした。
周りから見れば、中学が違うのに何で知り合いなのか?
と思ったりもしたとおもう。


5月の後半くらいだと思うけど、彼女と放課後話をしていたら、

中学のときに仲がよくて、今は別々の高校になってしまった男の友達がいるんだけど。

って相談された。その男の人も僕は知っていた。バドのつながりで何回か試合をしたことがある。雰囲気は頭はよさそうだった。

いいんじゃない?

と彼女に薦めた。
少しだけどうしようか迷った自分もいたけど、そんなに間迷わなかった。
でも、“少し”ってことはどこかで想いはじめてたかもしれないけど、隠れていたかもしれない。
中学のときからその彼女も想っていたんだから、いいと思った。



それから何日かして、廊下でいい知らせを聞いたので、
よかったじゃん!
って声をかけたと思う。
それからは、自分から何も話さなくなった。
高校生活も相変わらず楽しんでいた。
その彼女のことを想っていたかって考えても、よくわかんない。
多分、友達以上はあんまり考えてなかった。
変な噂を聞いても気にはしなかった。



彼女は自分が思っていた彼女から変わってきた。
よく言えば大人っぽくなったのかもしれないけど、あまりいい意味ではない。
そんな彼女とはまったく話さなくなって、卒業してからどうなったのかもわからない。
最後まで何も言うことはなかったけど、目標に向かって進んでもらえたらいいと思う。

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